旅好き★双子のママ

もしかしてグローバル人材?!


グローバル人材とは何か?
国際感覚とは何か?

我が子の視野を世界に広げてあげたくて、何度もこの質問を自問自答していますが、全く答えが分かりません。

そんな中、嬉しい出来事がありました。

世界には色んな人種がいて、外見も考え方も文化もみんな違うけど、その違いを全部受け入れて仲良くできるようになろうね。という話を5歳の息子に語りたくて、息子に1つ質問をしてみました。

「ジョン先生(外見はラテン系)やモニカ先生(ドレッドヘアの黒人系)やジュリア先生(金髪白人系)って、日本人と顔が違うの分かる?」と聞きました。

すると、想定外の返事が返ってきました。
「え?!日本人と一緒やん!てか、先生って日本人じゃないの?!」

ただ単に人間の顔の特徴を掴むのが苦手なだけなのかなと一瞬思いましたが、さすがに幼稚園のお友達の顔はしっかり識別できているし、苦手なはずはありません。

ジョン先生がどこ出身なのか本人に聞いたことはないのですが、たぶんアメリカ人かイギリス人だよと適当に息子に教えてあげたところ、
「いや、日本人やろ!日本に住んでるもん!」との返事が。

息子の一点の曇りもないこの回答を聞いて、なんて私は国際感覚がないんだと焦ってしまいました。

法律上の国籍で説明するのは簡単ですが、そんな単なるルール上の線引きだけで話を片付けたくありません。
各人のアイデンティティの観点から5歳児に説明したいのですが、私の能力ではできません。


ジョン先生はもしかしたら日本に憧れて日本に移住し、心は日本人かもしれません。
何年日本に住んでいても心は祖国アメリカ(どこ出身か知らないけど)であることを誇りに思っているかもしれません。
実は生まれも育ちも日本かもしれません。
先祖代々ずっと日本に住んでいるかもしれません。

それなのに、外見が外国人顔だからという理由だけで、私はジョン先生が日本人ではないと決めつけてしまいました。



息子は、外国人観光客がたくさん訪れる街に生まれた時から住んでいます。
お散歩中に毎日外国人が声をかけてくれて、「cute!」とか「How old are you?」とか「boy? girl?」とか会話してくれる環境で育ちました。
もちろんシャイな息子は完全に無視していますが、、、
そんな彼にとっては、きっと外国人はそこら辺を通り過ぎていくたくさんの人間のうちの1人に過ぎないのでしょう。

それに、私の外国人友達が日本に何人か遊びに来てくれて、毎回息子も立ち合わせていたので、息子にとっては、ママに外国人の友達がいて外国語で会話している光景は全く特別なことではなく、単なる日常の一部なのかもしれません。

昭和生まれの私は、外国人が通ったらついつい見てしまったり、ドキドキしたりするのですが、息子にはそんな外国人アレルギーは一切ないのだと思います。
人種による顔の違いは、彼にとっては、「自分の顔とママの顔は当然違う」というのと同程度の違いなのかもしれません。

そんな彼にとっての「当たり前」の発想が、大人になってもずっと「当たり前」であり続けてほしいです。
たくさんの人種が共存する地球上で、人種ではなく個々の人間として向き合い、将来世界中にお友達を作ってくれればなぁと思いました。


今回はとりあえず、
「ジョン先生はどう思ってるかな?先生は自分が日本人だと思ってるのかな?」と息子に投げかけるだけで話を終わりにしました。

法律上の国籍の話をするのはやめました。
それを知ってしまったら、国籍という線引きで、外国人顔の人と日本人顔の人の間に線を引く発想が生まれてしまって、外国人が日本人とは違う特別な存在になってしまいそうだから。

それから本当は、この問題を巡って色んな差別の歴史があったし、今も色んな問題が世界各地で起こっているという話もしたいけれど、やめました。
せっかくこんなに純粋な発想を抱いている子に、わざわざ差別の話なんてしたくなかったからです。
みんながみんな息子みたいな発想なら、そもそも人種差別なんて生まれないはず。
真っ白な発想を黒く染めてしまうのは、大人です。
歴史の話を教えてあげるのは、もう少し大きくなって自分の意見をしっかり持てるようになってからにしよう。