旅好き★双子のママ

現役の双子ママが求める【行政の子育て支援】

三つ子ちゃんのママによる虐待事件がありましたが、幼稚園児の長男+双子の赤ちゃんを持つ私もあまりにも大変すぎて、他人事ではありません。
(双子より三つ子はもっともっと大変なのでしょうけど...)

ワイドショーのコメンテーターさん達は、口を揃えて「虐待に至ってしまう前に、行政や友達や家族に相談できれば良かったですね。双子サークルや児童館とかに行って気分転換もしていきましょう。」と言っていました。

確かに相談したり気分転換できれば虐待を未然に防げたかもしれないというのは間違っていないと思いますが、私の意見としては、「そんな余裕ないわ!」と言いたいです。

双子ママが行政に支援してほしいことを具体的に紹介していきます!


妊婦健診の補助券

私の街では、双子でも単胎児と同じ枚数しか妊婦健診の補助券がもらえませんでした。

双子妊娠はハイリスクなため、単胎児よりも妊婦健診の回数が多く、ほぼ毎週病院に通っていました。

補助券の枚数が足りない分は自腹だよ〜


妊婦健診用のタクシー券

タクシーだなんて贅沢を...と思われるかもしれませんが、双子を妊娠中は本当に苦しくて歩けないんです。
普段なら3分で歩ける平らな道でも、エベレストの山頂を歩いているのかと思うくらい息をハァハァと切らしながら、何度も道に座り込んで休憩しながら、20分くらいかけて歩くのです。

しかも、双子妊娠はハイリスク。
安定期なんて存在しません。
双子の重みに胎盤が耐えきれず、未熟な状態で生まれてくる可能性がとても高いのです。
極力お腹に力を入れないように気をつけながら、恐る恐る生活しています。

妊娠初期はさすがに外出もなんとかできましたが、お腹が大きくなるにつれて、長男を家のすぐ隣の公園にすら連れて行ってあげられないほど寝たきりの生活となりました。

それなのに、双子を受け入れてくれる病院は少なく、隣町まで電車に乗って行かなければなりませんでした。
もちろんこの身体で駅まで歩いて行くことなんて夢のまた夢。
家からタクシーで病院まで行き、タクシー降り場から病院の受付まで、この世の地獄かと思うくらい苦しい思いをしてやっと辿り着く、という妊婦健診が毎週続きました。

妊娠中、何も異常がなく、ツワリも軽めだった私ですらこの有様です。

好んで遠い病院に通ってるのではないのです。
そこしか受け入れてくれないのです。

結局お腹が大きくなってくると毎回タクシーに乗っていたので、結構出費が痛かったです。

病院主催の妊婦教室なんて、しんどすぎて一度も行けなかったよ!(=ママ友ができない。)


産後の家事サポート

私の住んでいる街には、産後1年間、約50回、ヘルパーさんが家事などを助けに家に来てくれる制度があります。
双子でも、単胎と同じ回数です。
単純計算して50回を12ヶ月で割ると、1ヶ月あたり4回くらいしか来てもらえません。

単胎と双子では子育ての大変さが雲泥の差です。
より多い支援を望みます。

毎晩ひたすら授乳に追われ、今自分が起きているのか寝ているのかすら分からなくなってしまうほどクタクタな状態で、本当は毎日でも来て欲しいくらいですが、藁をもすがる思いで市役所に申し込みの電話をしました。

電話する暇すらないので、電話をかけるという行為自体も「満を辞して」といった具合です。

すると市役所から言われた返答は、

約1か月後に、ヘルパーさんと市の職員がご家庭に訪問させていただき、日程・サービス内容を確認します。普段は老人介護をされているヘルパーさんなので、赤ちゃんに特化した支援はあまり期待しないでください。利用可能時間は17時までです。

ハードル高すぎるわヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3

双子がいつ寝てくれるかも分からないし、寝かしつけるまでにもかなりの苦労があるので、事前訪問日時のアポを取るのがそもそも難しいのです。
ダブル抱っこしたり、乳首が痛いのを我慢して母乳を2人にあげたり、必死こいてやっと寝かせたのに、もし市役所の人が来て2人とも起きてしまったら、もうノイローゼになりそうです。
それに、毎晩30分刻みの超小刻み睡眠しかできていないので、市役所の人と話している暇があったら寝たい

しかも1ヶ月後とは...。
もしかしたら妊娠中でも登録できたのかもしれないけど、あの頃も強烈にしんどかったので無理無理。


こんにちは赤ちゃん事業(赤ちゃんが生まれたら家に保健師さんなどが来て、市役所の支援サービスを紹介してくれる事業)の時に、ヘルパーさんの登録もさせてほしいです。

そんなに頑張ってアポを取っても「あまり期待しないでください」って...。

17時までということは、夕食の片付けは自分でしないといけないのね。
夜が特に沐浴とか片付けとか寝かしつけとかで忙しいから助けてほしいんたけど...。

事前にサービス内容の確認とかどうでもいいから、とにかく今すぐ猫の手でもいいから助けに来てほしい...。

予約する暇すらないので、ボタンを押したらすぐ助けに来てくれるヘルプボタンがほしいよ〜ドラえもーん!


民間の家事代行サービスのほうが柔軟に迅速に利用できるので、その補助券をいただけるほうが嬉しいです。


双子でも訪問しやすい児童館

子供が長男1人だった頃は、児童館をたくさん利用していました。
ベビーカーで近場の児童館に行ったり、自転車に乗って遠くの児童館に行ったり、バスに乗ってママ友と一緒に毎週児童館の赤ちゃん教室に通ったり。

遊具もたくさんあるし、専門の保育士さんに悩みも聞いてもらえるし、絵本の読み聞かせとかもしてくれるし、児童館はママにとってとても嬉しい場所です。

でも双子が生まれてからは、一度も行ったことがありません。
行けないのです。

  • そもそも忙しすぎて行く暇がない。
  • 自転車に小さな双子の赤ちゃんは乗せらない(後部座席はある程度大きくなってからしか乗れない)から遠い児童館は無理。
  • 双子ベビーカーで行くと、エレベーターがなくてダブル抱っこで2階まで上らなければいけない児童館もある。
  • 重たい双子ベビーカーを広げて、ベビーカーに2人乗せおろしするだけでヘトヘト。
  • 双子ベビーカーでバスに乗るなんて無理。
  • タクシーも、ほにゃほにゃの赤ちゃん2人を車内で待たせながら、重たい双子ベビーカーをたたんで車のトランクに乗せてもらうのは一苦労。


ファミリーサポートセンター(子育てを支援したいご近所の人と、支援を求めるママとを市役所が繋いでくれる制度)に一緒についてきてもらうというアイデアもありますが、これもまた利用開始手続きのハードルが高すぎるのです。

私の街では、ファミリーサポートセンターの事前登録のために、遠い市役所に出向き、60分間の説明会を受けなければなりません

前述の通り、双子を連れて遠い市役所まで行けません。
その日だけおばあちゃんに来てもらって子供をみておいてもらうとかも、家庭の事情によりできません。

親戚が近くにいないとか、双子とか、年子とか、本当に支援が必要な人ほど、行政に助けを求めるためのハードルがとてつもなく高いのです。


赤ちゃん向けの安全な公園

双子のママの中には、「あまりにも忙しすぎて、2歳になるまで一度もお散歩に連れて行ってあげたことがない!」なんていう人もいるほど、双子連れのお散歩は超ハードなんです。

準備ももちろん大変ですが、公園に到着してからは、赤ちゃん2人の命を守るという使命を果たさなければなりません。

対象年齢6歳からと書かれた遊具だって、赤ちゃんは恐れずにどんどん攻めていきます。

公園には段差もたくさんあるので、よちよち歩きの赤ちゃんはすぐに転けます。

小学生の子達が鬼ごっこをして猛スピードで走り、赤ちゃんにぶつかることだってあります。

サッカーボールが赤ちゃんに飛んでくることだってあります。

子供が1人だったらママがその子にずっと張り付いて守ってあげられるし、兄弟がいても上の子がある程度大きくなっていれば、自分の身は自分で守れます。

でも双子の赤ちゃんが四方八方に散ってしまっては、ママは両方を守ることができません。
年子も、上の子の成長具合によっては同様に大変だと思います。

公園での私は、もはやアスリート。
俊敏に動ける服装で、腰を低く構えて2人の状況を1秒足りとも気を抜かずに観察します。

1人目が滑り台の階段から落ちそうになるとそちらへ猛ダッシュし、その隙に2人目が吊り橋の上で身動きが取れなくなって泣き出すとそちらへ猛ダッシュし、今度は1人目が砂場の段差でつまずきそうになると猛ダッシュで助けに行き、2人目が小学生にぶつかられそうになっているのを猛ダッシュで助けに行き、、、

優雅にママ友とお喋りしながら公園で遊んでいる1人っ子のママが羨ましい(T-T)

赤ちゃんが安心して遊べる赤ちゃん専用公園があれば、双子ママの外出ハードルが下がるのに!(=ママ友ができる!)


まとめ

いろいろと夢の行政支援を述べましたが、双子ママが求めているのは、「相談できる相手」や「ママ友が集う機会」ではなく、物理的に助けてくれる「猫の手」なのです!

実家のお母さんのように何でも手を差し伸べて助けてくれたら、自動的に「相談」や「リフレッシュ」する余裕ができるのです。

行政には、簡単に迅速に利用できる物理的な支援体制を構築してくださることを望みます。